ソフィア!
金がなく、宿泊料10ユーロを免除してもらうかわりに
オーナー・ソフィア(83歳)に
一芸(オペラの一節)を披露するフランス人ペリグリーノ(巡礼者)。
笑顔や芸は、身を助ける。
今日も満室。(※満室、だった。前回に引き続き夏の思い出話です)
ソフィアは
コーラスをやっていて、カトリック関連の合唱曲も得意。
一度、腹をこわして苦しむドイツ人の青年に
夜中のキッチンでカモミールティー(整腸作用)を与えつつ、
「ドイツ人ならこの歌しってるかしらー?」
とか言って歌いだしたことがあったな。
イスに座り、早くベッドかトイレへかけこみたい、
またはしばらく話しかけないでほしいとばかりに
苦しんでいる青年に向かい、
生き生きと、得意のソプラノを披露し始めたソフィア。
それも、のびのびと♪ ♪ ♪
「今それかよー?」
とばかりにゆがんだ笑みを浮かべる青年。
「グ、グラシアス」(ありがとうございます)
笑いをこらえるわて。夜中のキッチン。
朝6時の朝食準備から23時半にベッドへ行くまで
1日中ともに働き、そしてスペイン語漬け。
わては滞在1週間目ぐらいで
「あぁ、我が日本の娘!」
といわれるようになった。
「あー疲れた!」
と日本語で言っても
ばーちゃんに通じるようになった。
↑昼のまかないでオーナーの娘(マリロー)がよく作ってくれた前菜、
桃の缶詰、ツナマヨ、偽キャビア
わては掃除がのろい上に
芸もないから、
その分ソフィアの足のマッサージをしたり
乾いた服がない女子ペリグリーノに服を貸してあげたり
いろんな国のペリグリーノとくっちゃべる方面担当の
オスピタレーラとして働いた。えらいなー♪ (また言う)
「イテ……ッ!」
今日の足マメ患者さんはイタリア娘。
「ううぅ………。」
ブエンカミーノ♪